さて、本日のテーマは昨日の続きとなる『抑えられない怒り』についてお話していこうと思う。
昨日もお話したが、
「他人を攻撃してしまう」
「物を破壊してしまう」
「その場の空気を破壊してしまう」
こういう行動が、衝動的に出てしまい、抑えられずに苦しんでいる方が多くいらっしゃる。
重ね重ねいうが、このような衝動は人間、ひいては動物として「正しい反応」なのである。
だから安心してほしい。
しかし、私たちが生きているのは「信用社会」であるから、どうしても一方的に衝動をぶつけて、色々なものを壊してしまうとその後の自分のキャリアに差し支えてくる場合がある。
つまりそのままブチ切れちゃうと損をしてしまうことが沢山あるのだ。
ここでは「なぜ怒りの衝動が抑えられないのか」「どう回避すればいいのか」をお伝えしていこうと思う。
■怒りは「攻撃」への反応である
抑えられない「怒り」の原因については、実に様々な理由が考えられる。
①他者から攻撃された時
②自分のテリトリーを侵された時
③自分の利益を奪われた時
④自分の恋人を取られた時
⑤自分の行動を邪魔された時
ざっと見積もってもこのような理由が考えられる。
ここではこの一つ一つについて丁寧に論じている時間がないので割愛するが、分かりやすくいえば他者からの「攻撃」への反応なのである。
「他人を攻撃してしまう」
「物を破壊してしまう」
「その場の空気を破壊してしまう」
という場合、なんらかの形で、あなた自身「攻撃された」と認識しているのだ。
これは動物が持つ本能によるところが大きく、自分が持つパーソナルなテリトリーを侵されることは、動物にとって命の危険に関することであるから、怒りというのは非常に大切な感情なのである。
とにもかくにも、ついつい抑えられずに出てしまう怒りやイライラの発端は、他者からの「攻撃」によって受けたストレスによるものなのだ。
■誰もが持つ怒りの「破壊衝動」
そうはいっても誰もが誰も、感情のおもむくままに怒りをぶつけていたら、社会生活が成り立たなくなってしまう。
それこそ「北斗の拳」のような世紀末社会になってしまうだろう。
人間は、狩猟採集から農耕に生活の基盤を切り替えてから、それまでとは比べ物にならないくらい大きなコミュニティ、つまりは「文明」を築くことになる。
この文明社会で、人間がお互いに迷惑をかけないように生活を続けていくには、どこかで怒りを抑える必要があるのだ。
怒りのメカニズムについては、脳にその秘密が隠されているが、今ではインターネットで調べればすぐに情報を得ることができるから、わざわざここでは論じることはしない。
ここでは超越術流の怒りのコントロール術の話が主になるので割愛させてもらおう。
さて、話を怒りに戻そう。
例えばこんなシチュエーションを思い描いてほしい。
今あなたは、「クラシックのコンサート」に来ている。
会場は静まり返って、皆静寂の中音楽を楽しんでいる。
そんな中、
『ここで、バカやろー!って叫んだらどうなるんだろう…』
こんな思いが頭の中に立ち上がった。
実際、口には出せない、それを頭の中でも分かっているのになんだか止められない気持ちになる。
これはかなり大げさな例だが、多かれ少なかれ人はこのような「破壊衝動」を経験したことがあるはずだ。
「結婚式のクライマックスで場をぶち壊す一言を叫んだら…」
「誰もが悲しんでいる場面で大笑いしたら…」
実際やったことはないかもしれないが、このような感情を誰でもが持っているのだ。
だから、最初にも言ったように、このような衝動は人間、ひいては動物として「正しい反応」なのである。
これらは前述したように「破壊衝動」というが、原因は、外部環境によりあなたのパーソナルな要素が抑圧されたことによって起こったものだ。
つまり、自分自身をさらけ出せないことというのは、これほどまでに「ストレスがかかること」覚えておかなければならないし、そしてこれほどまでに「ストレスに弱いこと」も改めて認識しなければならないのだ。
■イライラや怒りをコントロールする
現在、あなたが、
「他人を攻撃してしまう」
「物を破壊してしまう」
「その場の空気を破壊してしまう」
このようなことで悩んでいる場合は、これを事前に回避しなくてはならない。
前述したようにこれらの行動は、「破壊衝動」と呼ばれるものだ。
結論として、これを事前に回避する方法は「破壊すること」だ。
『え?それをやらないためにこの記事書いたんじゃないの?』
そう疑問に思われるかもしれないが、実は「衝動」とつくぐらいであるから、「つい出てしまう行動」なのだ。
それにはひとまず「何かをぶっ壊してもらう」ことが一番手っ取り早い。
よく「脳の仕組みから考えて?」と説明している人もいるが、どうだろう衝動的に出てきてしまう怒りをそんな悠長に止めておけるだろうか?
これは中々に難しいことであるから、ひとまずは直接的なアプローチの方が効果を発揮する場合が多い。
ここでは、社会的に迷惑のかからない「壊す法」をご紹介していこうと思う。
【食べる法】
実は、物を食べる法というのは、怒りやイライラを抑えるのにかなり効果的だ。
なぜなら、物を「噛む」こと自体が破壊行動になっているからだ。
イライラが最近抑えられないという方は、顎と歯をよく使う「硬いもの」「または何回も噛めるもの(ガム)」などを随時携帯してみてほしい。
【紙を破く法】
職場などでイライラがピークに達した瞬間、近くにあるゴミ箱を蹴り飛ばしたり、後ろにあるロッカーを殴ったりしたらそれだけで「危ない人」のレッテルを貼られてしまう。
そんな時は「紙を破く」ようにしてほしい。
抑えられないイライラや怒りは、何かを壊すことで達成されることがままあるので、ひとまず目の前にある紙を破くというのも一定の効果がある。
■おわりに
今回はかなり直接的な方法をご紹介した。
怒りとは前述のとおり、「様々な要因」によって作られるものであるし、そこには「記憶の影響」も密接に関わってくる。
だから根本的な解決には、丁寧な施術・鑑定が必要になってくるが、ひとまず『どうしていいか分からない』という人は、このブログ記事の方法を試してみてほしい。
イライラや怒りが衝動的に出てしまう、そしてそれを抑えるメカニズムは皆一緒なので、対処的な処置としては使えるものであると思う。
これでもコントロールできない強い怒りを抱えられている場合は、一度ご相談いただきたい。