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子どものワガママは、あなたの「アディクション」から生まれている

内容は「子どもへの対応」である。

子を持つ親であれば、誰でも「子どもが言うことを聞かない」「子どもが嘘をつく」「勉強をしない」「ワガママになった」などの悩みを恒常的に抱えているはずだろう。

一般的に人はこのような場合、「子どもが言うことを聞かなくなった」と考えがちである。

しかしこれが私たちの「癖」によって引き起こされているとしたら、どうだろうか?

本日の締めくくりは、そんな「人の癖」「他人の自我」を形成していく様子に迫る内容だ。

これは無意識のうちに誰もが経験している可能性のあるものだ。

『あれ?これってもしかして?当てはまるかも…』

と自分にも心当たりがあることのように思われるかもしれない。

本日夜と、明日の朝と「全2回」に分けてお送りする。

【依頼 8】

*お兄様と弟様がいるご家庭をモデルにしています。

 プライバシーの都合上、詳細をぼかして表記している箇所があります。

 予めご了承くださいませ。

【お兄様に関すること】

[1] とにかく嘘をつき、何度もだまされました。

私のお財布からお金取るなどの行為。
それらのお金でお菓子類買ったり、おもちゃを買ったりしていました。

[2] サボって楽をしようとします。

スポーツをしていますが一所懸命やりません。
他の子達が全力で行っていることもわが子は隣で全力を出しません。

コーチにも学校の先生にも注意されての繰り返しです。

[3] 成績が良くないです。

家で契約している教材もなかなかやりません。
しかし本人は解約はしたくないといいます。
やる事をやればゲームもテレビも見ていいと言っていますがやりません。

私の留守中、嘘をついてまでゲームをするかテレビを見ています。

【弟様に関すること】

[1] どちらかというと兄よりしっかりしているかもしれません。

[2] 幼稚園児のころから活発でリーダーのような感じでした。

[3] 扱いにくいことがあります。

[4] スポーツをしていますがどんどん太ってきているように感じます。
心配で病院で診察も受けましたが、あまり解決になることもなくどうしたらいいかわからない状況です。

目次

■相談内容に対する回答

大変お待たせいたしました。

希昇です。

施術は滞りなく無事に終了いたしましたのでご報告いたします。

さて、それでは施術を通して見えてきたものを諸々ご紹介いたします。

少し、今回のケースは複雑です。

しかし、この問題を解決すれば、あなた様の悩みも大きく氷解し、次の一歩へ進展するはずです。

今回施術を行いまして、その効果についてこれからしばらくは生活の中のあちこちで見られるようになるでしょう。

しかし、成長段階にあるお子様は、とかく周囲の物理的な環境に影響を受けがちです。

ですので、何かのきっかけでパッと元に戻ってしまう可能性があります。

それをご自宅でバランスを取っていく。

今後しばらくはそのような作業になるかと思います。

そのバランスをどのように取っていくか。

少しずつお話を進めてまいりましょう。

【お兄様について?なぜ嘘をつくのか?】

それでは、お兄様から話を進めていきましょう。

まず、「嘘」には「本能的な反射」という意味合いが隠されています。

あなた様も例えば、嘘をつくとき(大人の場合言い訳でもよろしいでしょう)のことを思い出してください。

その際、とっさに「自分をかばおう」としていませんか?

つまり嘘とは、その裏に「どうしようもない願望」が隠れているとお考えください。

ここに挙げていただいたのは、「お金が欲しい」「お菓子を食べたい」という願望であります。

挙げ連ねればもっと細かく出てくるのですが、ここではあまり多く挙げても煩雑になってしまうので、この2つに絞ってお話をいたしましょう。

人はつい、「起こってしまったこと」ばかりに目が行き、根本的な原因の追求を怠ってしまいがちです。

ですが、これは人として普通のことで「目先の損失」を回避しようとする性質に起因するものです。

これは俗に「プロスペクト理論」と呼ばれていて、例えばお兄様を例にしてみれば、「お金を盗むことをやめさせる」「お菓子を隠れて食べることをやめさせる」といった直接的なアプローチで、問題の修復を行おうとします。

これはよく見ると、あなた様の損失を回避するための行動であると思われませんか?

もちろん、お金を取ることも、お菓子を内緒で食べることも良くないことではありますが、何度言ってもよくならない理由は「お子様に徳が一つもないから」です。

この例で言えば、「なぜお金を取ったのか」「なぜお菓子を黙って食べたのか」ということよりも、「なぜお金が必要だったのか」「なぜお菓子が食べたかったのか」を考えなければなりません。

『なんで子どもにそんなことしなきゃいけないんだ』

こう思われるかもしれませんが、お子様も人間ですし、何よりもお兄様は第二次成長期に入り、立派に自我も形成されております。

そうした中で「なぜこんなことをしてしまったのか?」「なぜなのか?」「なぜなのか?」と問われ続けることで、自己と他者の間に蓋をしてしまいます。

つまり今、どこにも逃げ道がない状態なのです。

お兄様の本音を申し上げれば「またか」です。

まず、お子様がつく「嘘」には、このような側面があることを覚えておいてください。

これを踏まえて、次の説明に参ります。

【あなた様について】

「人間関係とは鏡である」という言葉、よく例えられていますね。

あなた様は、「完璧にこなさなければならない」「必死にやらなければならない」という意識がいつもどこかにあるのかもしれません。

これは、幼少期の頃に経験した感情がそのままあなた様の自我となって、行動様式にも現れています。

これは私のブログでも度々お話をしているのですが、実は「完璧にこなさなければならない」「必死にやらなければならない」という意識は、両親に宛てたメッセージでもあるのです。

両親に直接見せているわけではないのですが、そのような「嗜癖 アディクション」によって繰り返されているわけです。

だから、どんな時でも自分は「完璧にこなさなければならない」「必死にやらなければならない」という意識に苛まれていますので、自分がやりたいことよりも他人の評価を考え行動するようになってしまいます。

これらの意識は、必死に頑張っている自分を見て評価してほしい、という癖を生み出し、周囲の環境で子ども時代の再現をしてしまうのです。

ですから、お子様に対しても「もっとしっかりして欲しい」「必死に何かをやってほしい」という行動をふるまってしまうのです。

そしてここまで説明して、お気づきかと思うのですが、「嗜癖 アディクション」は、脈々と受け継がれていきます。

あなた様が子どもの時に感じた「親に頼れなかった」「愛してほしい時に愛されなかった」というような欠乏感は、お子様に受け継がれてしまう可能性があるのです。

実際、あなた様のお母様(またはお父様でも)も、同じような成長過程を過ごされ、同じような「嗜癖 アディクション」を形成している可能性が大いにあります。

しかし、今あなた様はこれらの癖を「治そう」とされていますので、ここで影響を断ち切ることは全然可能ですし、私も応援いたします。

「お金を盗んでしまったこと」「お菓子を隠れて食べてしまったこと」を解消するために、実は遠回りに見えますが、あなた様を理解することがお子様の理想の成長も促すということを「嗜癖 アディクション」の観点からも知っておく必要があります。

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