さて、本日後半の投稿にうつろう。
後半のテーマは、『完璧主義』についてお話をしていきたい。
皆さんは何か物事をされる時に、ちょっとでもミスをしてしまうと途端にやる気を失ってしまった、なんていう経験はないだろうか?
失敗や間違いなどを過度に気にしてしまうことで、その後のパフォーマンスにも影響が出るなどもあるだろう。
これらは俗に「完璧主義」「理想が高い」などのように捉えられる。
このような気質は、想像力を駆使して未来を切り拓いていく「クリエイター」「アーティスト」そして「経営者」などに多い。
自ら課す高いハードルを超えていくことで、意識、技術は洗練され周囲が真似できないほどのパフォーマンスを発揮することができる。
だから完璧主義は、何か物事を成すにあたっては良いことであるが、完璧主義が元で息苦しさを感じている場合は多少そのバランスを考えていかねばならない。
この度いただいたご依頼の中にも「完璧主義による息苦しさ」に関するものがあった。
このような悩みを持つ者は多いかと思う。
高い理想によって高いパフォーマンスを維持してきた人らは、中々自分を理解してくれる人に出会えない苦悩を抱えている。
周囲の人がその理想の高さをイメージできないが故のことなのだ。
だから「完璧主義で悩んでいる人」というのは、それを誰にも打ち明けることができず、そのまま周囲に同調していくことで能力を潰してしまうことが多い。
この記事は、そんな悩みを抱える人らにとって大変参考になるのではないかと考えている。
【依頼 11】
[1] 上手くいかないと気持ちが萎える。
[2] 失敗・間違いにとらわれすぎる。気にしすぎる。
[3] 思い通りにならないとイライラする。
[4] 苦手意識にとらわれすぎ。
■相談内容に対する回答
【イライラの正体とは】
>>思い通りにならないとイライラする。
>>せっかちで気持ちに余裕がない。
このような情動が起こった時、一般的にはその根本原因を「焦り」として処理していまがちです。
だから「もっとリラックスする」「人生を楽しむ」などの解決策が提示されますが、これは何の解決にもなっていません。
なぜなら、あなた様が感じるこのイライラという情動の原因は全くの真逆、「余裕」から生まれるものだからです。
これまであなた様は、様々な物事に対してパッパッと処理されてきたのだと推察しています。
それは能力が高い証拠であり、他人からも「要領が良い」「天才肌」と見られることもあるのではないでしょうか。
だから極端な話、他人が「バカ」に思えることはありませんか?
それだけ周囲との間に流れるエネルギースピードが異なりますので、それが元で言いようのないイライラにかられるわけです。
つまり、今のイライラの状態というのは、実は「自分と他者」が意識の上で交わることによって感じる感情なのです。
この意識上の他者を完全に排除することで、これらの感情はなくなります。
なぜ自分のことであるのに、他者に意識を邪魔されているのか、ということからご説明します。
ここでの他者というのは特定の人物ではなく、「世界」と捉えてください。
現在の状況でご明記いただいたような感情がなぜ立ち上るかというと、前述したとおり「余裕」だからです。
これは、生育環境にも関わっているのですが、高い意志力、高い創造力というのは、親や学校教育の影響によって形成されるものでもあります。
この影響により、あなた様の抱える「せっかちで気持ちに余裕がない」というような全体主義思考が生まれているとも考えられます。
これは以前ブログでもご紹介した「アディクション 癖」と呼ばれるものです。
ですから根本的なあなた様の思想というものが、何に紐づけられたことであるのか、これはより深い意識を拝見させていただくと分かってきます。
この施術を経て「まだ何かひっかかるものがある」という場合は、より詳しく自分のことを掘り下げて知っても良いかもしれません。
ひとまずここでは、アディクションと呼ばれるものがあるという認識をされていただければ結構です。
つまり、ゴールや理想、ハードルの高さを他者によって作られてきたために、心苦しさを感じている、と言えるのです。
【完璧から心苦しさの正体は「余裕」】
通常であれば、「せっかちで気持ちに余裕がない」という状態は、前述のとおり子供の時のアディクション、つまり高い意志力、高い創造力を求められてきたからです、めでたしめでたしとなるところですが、少し状況は異なっています。
高い意志力・高い創造力を常に自分に強いてきて、完成図をいつも描いて行動していた結果、「思い通りにならないとイライラする」「せっかちで気持ちに余裕がない」という感情が出てくるわけではないのです。
あなた様の場合「余裕」を基準として行動を作っています。
つまり、自分が休むための「余裕」を確保するために、目の前のことを凄い速さで片付けているわけで、それが思う通りにいかないことが起こると、現状にイライラしてしまうのです。
あなた様は特に勘のよろしい方で、ゴールを達成すること、つまり一休みをする余裕が「幸福」であることを無意識のうちに知っています。
ですから、自身がもっとも重視するものが「余裕」であるため、それ以外の物事がイライラの対象になってしまっているのです。
そして、あなた様はこの状態を解決する方法が意識を今に向けることであると、潜在意識レベルが理解しています。
なぜなら、変性意識は「今」に集中する技術であるからです。
あなた様が持つ幸福論、つまり「余裕を生み出すこと」、これは合理的に行動することと言い換えることもできます。
つまり、ゴールに到達するまでの分岐をいかに減らしていくか、いかに自分でゴールまでの道程をコントロールしていくかということに意識が集中しています。
これは一見とても良いことのように思われますが、余計にイライラを募らせる原因にもなるのです。
なぜなら、常に一歩先を想像できてしまうからです。
一歩先を想像できてしまうということは、そこから外れた時に強いイライラを感じてしまうことになるからです。
実はこのことに関してもあなた様はすでに、潜在意識が解決しようと行動に出ているのです。
『わけもなく○○に行こうと思った』『わけもなく○○をしてみようと思った』
これらのことは、「一歩先が想像できないこと」であり、そのようなことを自我とは裏腹に楽しんでいるご自身がいらっしゃいます。
ですからまずは、些細なことからでも「想像できない未来」を体験する楽しみを持つことを始められて良いかと思います。
次第になれてくれば、生活の面で、仕事の面で「判断を想像できない未来」にシフトしていくことができるようになるでしょう。
それが出来るようになった時、おそらく一気にこれまでの悩みは解決されるはずです。