さて本日は、前回の続きである『寅さんに学ぶ』をテーマに話をしてきたいと思う。
前回は、場空間を支配して、その場にいる人間をコントロールする術についてご紹介した。
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これは軽い変性意識に入ることで、自分の思うとおりにその場にいる人間を操っているわけである。
変性意識は、体得しておけばまあ色々なことができるようになるわけだが、これはそんなものの一つであるということだ。
昨日ご紹介した動画には、もう一つ皆さんにご紹介したいとっておきがある。
それが「虚空からお金を引っ張る方法」なのである。
「仙道」の奥義であり、それを利用したお金儲け術を私は『金運財操術入門』としてご紹介しているわけだが、なかなか頭ではわかっていても、それがどのようなものなのかが分かりにくいところがあるだろう。
その良いお手本がこれからご紹介する動画の中にある。
ぜひご覧になっていただきたいと思う。
■虚空=未練と捉えるべし
それではまず、参考となる動画をご覧になってもらおう。
動画の終盤の方に寅さんがこう言うシーンがある。
『俺の場合はねぇ、今夜この品物を占いと、腹空かせて野宿しなきゃならねえなんてことがあって。のっぴきならないところから絞り出した知恵みたいなものなんだよ。
仙道でもヨガでも、瞑想を続けていると全てが「無」になってしまうような感覚を覚えることがある。
全てが静止していて、「自己」すらも消えているというのがこの状態だ。
大体瞑想に極めて精通している人であれば、この状態はよくよく分かるだろう。
しかしこの段階ではまだ「無」を感じているわけで、まだこの世の全てが消滅したわけではない。
仙道では、その無すら消し去ってしまう「還虚」という行がある。
これは事実上、全てを消滅させてしまおうという行で、まさに宇宙との合一に向けた前段階にある行になるわけだ。
全てを消滅させてしまったら何が残ると思うだろうか?
何も残らないのである。
一度全てが消滅してしまうと、二度と元の自己には戻れないのである。
自分であって自分でないような、全てを俯瞰して捉えられる超越的な存在を目指すわけだ。
この消滅行である「還虚」に至る際のメカニズムを応用したものが、『金運財操術入門』なのである。
どういうことか詳しく説明してみよう。
例えばあなたが『今日いっぱいで死んでしまう』と告げられたらどう思うだろうか?
恐らくそこには「未練」があるはず。
そう、生への未練である。
実はこれこそがお金儲けに最も必要な「虚空」なのである。
つまり「足りない」という意識である。
還虚を達成し、全てを消滅させてしまったらもう何も残らない。
その手前にある、「もっと生きたい」という渇望が、気のエネルギーを増幅させるわけである。
これをお金に置き換えると、もっとこうしたい、もっとほしいという意識が外界から気を集め、あなたにお金を運んでくる、という手順になるのだ。
これは生命に直結すればするほど、効果を現すわけだ。
寅さんは、それをよく分かっていた。
『今日、これを売らなければ自分は野宿か』
その生への未練が、結果的に品物を人に売りお金を手にできるという循環を生み出すわけなのである。
■いつまでも「未練」を持ってはいけない
そんなわけで、お金儲けの原点はこんなように「未練」が関わっている。
しかし、いつまでも欲しい、足りないと未練を引きずっていてはいけない。
お金は外界が運んでくるわけだから、うまく自分の外側から気を取り入れなければならないわけである。
それを知ってか知らずか、寅さんは終始自分のペースで変性意識に到達したまま、人をコントロールしながらお金を稼いでいるのである。
しっかりと「生への未練」を感じたらあとは「外界の気との対話」になる。
そんな仙道の基本であり奥義を、この寅さんはなんのきなく披露している。
つまり、寅さんはお金儲けの見事なまでの「見本」を見せてくれたのである。