さて、本日後半の投稿にうつろう。
後半のテーマは、『子どもが感じる劣等感』についてお話をしていきたい。
子どもの成長速度は速い。
つまり、外界からの影響をモロに受けながら365日過ごしているわけである。
そんな状態だから、感じる「劣等感」のレベルも大人のそれ以上に強烈な場合がある。
そもそも劣等感というのは「社会的な感情」である。
これは以前にもご紹介した「羞恥心」と同じように、自分がいて他人がいることで成立する感情なのである。
「限られた社会」しか知らない子どもは、劣等感から抜け出すことが困難になる場合がある。
その時に、どのようにしてそこから抜け出すための方法を与えてあげられるかで、子どもの今後の成長にも大きく変わってくるわけである。
このブログでも、以前から「子どもの教育」について論じてきた。
子どもへの教育に積極的に貢献することは、結果的に未来を創造することだと考えているので、私も教育活動へ並々ならぬ思いを抱いている。
また、子どもだけでなく大人にだって関係のある話になっている。
特に、組織や集団で生きる大人は、子どもでいう学校の集団生活と同じ仕組みの中に生きるわけだ。
だから、なんらかの息苦しさを感じている人にとってはためになる話になっていると思う。
【依頼 10】
[1] 先輩や友人と親しくなれない
*以前は定期的に遊ぶ友人がいたが、現在はそれほど気の合う友人がまだ出来ない。*どうコミュニケーションを取れば良いのかわからない。
[2] 焦りが出てテストで思うような得点がとれない。冷静に解けばできる。
[3] 訳のわからない不安を無くしたい。肝心なときに頭が真っ白になるのをやめたい。
■相談内容に対する回答
大変お待たせいたしました。
希昇でございます。
タイミングが合わず、初回のメッセージをご覧いただけなかったかもしれせん。
お詫び申し上げます。
さて、施術は滞りなく無事に終わりましたのでご報告いたします。
今回、施術を通してお子様、あなた様、お両方の意識を諸々拝見させていただきました。
施術の効果よりも先にまず、そちらをご覧いただきたいと思います。
まず、お子様ですが、あなた様がおっしゃるとおり抱えられているものが「焦り」であります。
この焦りというものは、様々な要因に紐づけられた行動になっており、少し自分の中でも複雑に機能しているため、「どうしたら良いかわからない」「現状から抜け出せない」という具合で、モヤモヤしたものを抱えられているということです。
施術ではここにかかるブロックの一切を取り外しましたので、少しずつタイミングを掴みながら、友人関係や勉学の面でもモヤモヤが減っていきます。
しかし、特に成長期ということもあり、その意識状態はとても不安定です。
なぜなら、日々外部の環境によって意識が移り変わってしまうからです。
書き換えの効果を長く保ち、自信につながるまでに安定化して頂くためにも、今回の場合は少しご家族様のサポートも必要になって参りますのでその点を一つお含みおきください。
【焦りはどこからきているか】
動物と同じく人間も「あらかじめ本能によって決められている感情」というものを持っています。
例えば「恐怖感」とか「安心感」とか呼ばれるものは、野生動物も持つ古代からある感情であるということです。
人間は文明を築き社会的な行動をするよう進化してきましたので、それに伴い感情も変化してきました。
脳の前頭前野はまさに人間的に進化してきた脳の部位で、この前頭前野を経由することで、恐怖などの感情が「焦り」として行動に出ているのです。
お子様の場合焦るという行動が生まれてしまうかというと「劣等感」という感情によってコントロールされているからだと推察しています。
劣等感というと、親であれば心配してしまうものですが、安心してください。
そもそも劣等感というのは「自分が作り出した幻」なわけです。
なぜそういうことが言えるかというと、まず、劣等感は社会的な感情の一つです。
つまり「誰か他人がいて初めて感じることができる感情」なのです。
誰とも比べなければ劣等感など感じませんし、焦るという行動も起こりません。
その点をあらかじめ知っておくと「な?んだ!」と安心できるのですが、それを知らなければ焦りの正体が分からずいつまでもその状況から抜け出せなくなってしまいます。
お子様の場合、この劣等感の処理を円滑にすることで、抱えている問題は氷解していきます。
【劣等感をコントロールする】
人間が社会を軽視絵すると、そこには必ずピラミッドができ、頂点に権力が生まれます。
お子様が苦しんでおられる学校での生活は、まさにこの頂点の権力が作り出した価値基準なわけです。
ですから前述したとおり、劣等感とは誰かが作り出した「虚構 フィクション」であるわけです。
しかし、多くの人がそれを疑うことなく正解だと思いこむので、そこから外れてしまう人は焦りを感じます。
『みんなは出来ているのになぜ?』
という具合に自分と他人を比べ、劣等感を覚えることで、「もっと頑張らなくては」「もっと一生懸命にならなくては」とエネルギーを消費するのです。
お子様の今お感じになっているモヤモヤした感情は、このあたりです。
しかしこれはどう考えても幻、他人に合わせなくてはならないという「同調圧力」そのものなわけです。
まずここまで覚えておいていただきたいのが、今感じているモヤモヤとした感情は全て「周りが作り出した嘘」だということです。
【劣等感は作るられた世界観である】
昨今では、なんでもかんでも「病理」のように扱う風潮があります。
例えば以下の動画を参照されてください。
この方は、大人の発達障害と認められたという方です。
ここで一つ注目していただきたいのが、「社会人になって初めて他人と違う自分に気が付いた」と言っている点です。
つまり、それまでは「苦労することがなかった」のです。
なぜここにきて不便をきたすようになったかというと、社会上にある「価値基準」に翻弄されているからです。
つまり発達障害自体が、「なぜ社会のルールに則れないのか?それは発達障害だ!」という価値基準の押し付けになっているわけです。
これはお子様にも同じことが言えます。
>>焦りが出てテストで思うような得点がとれない。
というのは、テストという価値基準を押し付けられているために、それに合わないと感じるために焦りが出て、テストで思うように点が取れないということに繋がっているわけです。
人は生まれながらに個性を持っています。
これまでの昭和の時代では、個性を育てるというよりは、集団としてのまとまりを重視するような教育を行なっていました。
元からそのような癖をつけているから、そのまま価値基準を疑わず、スムーズに集団に同調できるわけです。
しかし、今の時代はまず個性を育てる子育てからスタートします。
それが義務教育になると途端に集団としてのまとまりを重視するような教育にシフトするので、ここでうまく接続できない人が、息苦しさを感じているのです。
ですからお子様の状態こそが「普通」であり、今疑問に感じているということは、別の視点を獲得しているということですので、この先社会に出てから伸びていくことになります。
そうはいっても、親としては悩む子供の姿は見たくないものです。
ですので、ここでは周囲に完全に同調し、能力を解放するための物理的な方法をお教えしますので、ご家族様のサポートとしてお使いください。
【その場を離れる】
お子様は勘がよろしいようです。
つまり解決策をすでに本能的に知っています。
>>焦りが出てテストで思うような得点がとれない。冷静に解けばできる。
例えば皆と同じ時間に行われるテストでは、焦りが出て点数が取れません。
しかし、「冷静に解けばできる」とあるように、その場を離れれば解けてることを分かっているのです。
現在のお子様の状態は、劣等感からくる「緊張」によって意識・肉体共に硬くなることで、前頭前野の働きが鈍ることによって起こるものです。
これは後日ブログにもしようかと思っていた内容ですが、点数が取れないという状態は、不勉強ではなく、一時的に「知能指数 IQ」が下がったために起こる物理的な現象なのです。
知能指数は、外部の環境因子によって相対的に変わっていきます。
つまり、お子様にとって「学校そのもの」が緊張している場になっているため、IQが下がり本来の能力を解放できないわけです。
これはとても大切なことなのでもう一度言います。
お子様にとって学校は緊張の場になっているのです。
学校に対するイメージを「リラックスするもの」に書き換えれば問題は一気に解決します。
この度の施術もそのように行ったわけです。
物理的にもご家庭で行なっていただくことは可能ですので、下記にその法を書いておきます。
まず、テストに限定して申し上げます。
それは学校という空間を出て、違う場所で模擬的なテストを繰り返し行わせてみてください。
学校は緊張する場になっているのは、自分が知った顔が並んだ空間になっていて、それが何をするときにも思い出されてしまうから緊張してしまうわけです。
それを書き換えるには、自分が知らない人たちが並ぶ場所で同じようにテストを経験していくということを行えば良いのです。
つまり、「学校」という価値基準にしばられるのではなく「テスト」という新しい価値を自分で作り出し、『自分はいまからテストを解くんだ』という具合に集中することができるわけです。
ここまででもご理解いただけたかと思いますが、常に『うまくいかないな』と感じたら常にその場を離れリラックスできる場所を探すような癖をつけてください。