最近、「神術」「霊術」と謳う施術を受けて体調を害する人が私のもとを訪ねてくる。
確かにインターネット上を見ても「最高の神術」「最上の式神」などと荒唐無稽な謳い文句で集客をしているまじない師が大勢いて、最悪なのはやりそのような施術は「効果がある」と思い込み、どの程度の危険があるのかも理解しないうちに申し込み、心身共におかしくなっている人が後をたたないようだ。
正直な話、「よくなればいい」「変化させたい」と思って申し込むのに、逆に調子が悪くなってしまうのでは元も子もないのだ。
そもそも人間は「目に見えないもの」に弱い。
細菌やウイルスは目に見えないから恐ろしいものであるし、神や霊は目に見えないからこそ盲信化してしまいがちだ。
つまり畏怖の対象でもあり、憧れでもあるのかもしれない。
古くから人間は、神や霊の力を借りて自分の願いを叶えようとしてきた。
昭和の時代に一代ブームを巻き起こした「コックリさん(狐狗狸さん)」もその一つだ。
元々は西洋で流行した「テーブルターニング」がその起源であるが、日本では狐の霊を呼び出す降霊術の一種として広まったものだ。
この降霊術のメカニズムには諸説あり、低級霊が原因とする説や無意識、そして筋肉疲労などがその原因として考えられている。
しかしそれでは、神や霊など存在しないのか?
降霊術とは荒唐無稽なのか?
この問いに対して、私個人の見解としては「神や霊」は存在する。
特に霊の存在は絶対であると私は強く主張しておきたい。
だからこそ安易な心霊や霊術を行うことは、逆効果になる可能性がある。
私自身、霊障で大変苦労したから、このような昨今の流行に戸惑いを隠せないのだ。
その反動からか、私自身は安易な降霊術等を行うことを自分に戒めている。
特に狐狗狸さん、稲荷は日本人にとって大変商売繁盛などに関わる身近な神様であるが、とても難しい側面を持っている。
簡単な降霊術で味方につける、式神にするなどとは恐れ多い。
一度憑かれたが最後、人生そのものすらも壊しかねないのだ。
だからそういう状況を見て、嬉々として神術や霊術に申し込んでいる人らを見て「バカだなあ」と思っている。
自分のリスクを考えられていないのだろうか。
その場限りがよければ良いのだろうか…?
まあ、ほとんどが詐欺なので、そこに引っ張られた低級の霊に憑かれて余計に話がこじれなければ良いのだが…
本日は使える気功技術ではなく、なんだか愚痴のような話になってしまったが、私は真剣にこの状況を憂いているし、受けた神術や霊術が、「効かない」「効果がない」「調子が悪い」という場合は遠慮なく相談をしにきてみてほしい。