さて本日投稿のテーマは『挫折しない法』である。
ここ最近頂戴するご依頼の一つに、「挫折してしまう」「やる気がでない」というものがある。
正直な話、よくよく話を聞いてみると、ご本人は決してレベルが低いなどということはない。
むしろ様々なことによく気づき、それで自分が掲げた高い理想を達成しようと一生懸命突き進んでいるのだ。
しかし、ここに「挫折の理由」が隠されているのだ。
つまり単純な話「頑張りすぎちゃう」という傾向から、挫折してしまうのだ。
なんという悲劇であろうか。
こういう場合巷では、「肩の力を抜きましょう」「リラックスしましょう」と当たり障りのない形でアドバイスを行なっている。
だが、このブログではそういうフワフワしたことでこの問題を片付けたくないのだ。
なぜなら、「挫折するには理由があるから」である。
ここではどのような理由で挫折が起こるのかを事前に知ってもらうことで、叶えたい目標を成就して欲しいと考えているのだ。
特技を身につけるでもよし、ダイエットや禁煙を成功させるでもよし。
これまで全然成功しなかった物事を達成する喜びを感じていただきたいと思っている。
■高すぎる目標は時にデメリットになる
よくある自己啓発本などでは「目標は高ければ高いほど良い」と言われることがある。
コーチング関連の書籍には「嫌」というほどこう書かれている。
ただ、ここではっきり言っておくが、最初からべらぼうに高い目標を掲げることを推奨すると、間違いなく挫折してしまう。
「目標を超えていくこと自体」に慣れるまでは、高い目標は掲げるべきではないのだ。
というよりも、そもそもコーチングとは「その人の適正にあった目標を都度与えながら成長させること」を目的としているのではなかったのだろうか。
これでは「とにかく根性で頑張れ」と言っているようなものである。
それがなんだか今では「高い目標は素晴らしい」というような宗教じみた価値観が浸透してしまった。
目標とは「絶対的」にあるものではなく、個人の状態やレベルに合わせて「相対的」に変化していくものなのだ。
だからこそ、これまで「何をやっても挫折ばかり」「やる気が全くおきません」という人は、今一度、「目標の見直し」を行なってほしいのだ。
最初は絶対に超えられるぐらいの目標に設定するのが良い。
そうすると皆一様に「馬鹿らしい」と取り組もうとしないが、「目標を超えることが目標」になれば話は別だろう。
だから、ダイエットで理想どおりの肉体を手に入れることを目標にするのではなく、食べているお菓子を3個から2個に減らす、といった具合の目標で良いのだ。
目標はあなたの状態によって刻一刻と変化していくものであることを覚えておいてほしい。
■頑張るあなたは「不安定」
目標に向かって、ひたすらに頑張るあなたの姿はとても美しい。
しかし、周囲からのそんな羨望をよそに、あなた自身は無意識的に「不安定さ」を感じているのだ。
以前、「コンフォートゾーン」についてお話したことがあったと思う。
人間はとにかく「安定重視」。
慣れ親しんだ安定した生活が送れる環境を「コンフォートゾーン」と呼んでいるわけだ。
あなたが目標に向かって頑張るということは、すなわちコンフォートゾーンの外に出ることなのだ。
その時にあなたは、えも言えぬ「不安感」を感じるはずなのだ。
その不安感がピークに達した時、これまで目標に向かって頑張っていたことを帳消しにするかのような行動を取ってしまうのだ。
例えば頑張って食事制限をしていたダイエットでの「暴飲暴食」。
例えば禁煙3ヶ月を達成した直後に魔がさした「喫煙の再開」。
これらは全てストイックに頑張っていた結果、過剰なストレスを体感したことによって起こる反応なのだ。
目標に向かってひたむきに頑張ってきた人にとって、実はこれらの出来事というのは非常に大きな意味を持つ。
真面目で理想を高く設定しているので、一度の失敗が挫折に繋がってしまうのである。
「自分に自信がない」という人の多くは、「理想が高い人」であるのだ。
常に目標が高く設定されてあるために、なかなかその目標を超えることができない。
結果、挫折ばかりが積み重なってしまい身動きが取れなくなってしまうのだ。
■自分にご褒美を与えること
こういう大きな挫折を回避するために、定期的に「自分にご褒美を与える」ことをされてみてほしいのだ。
つまり目標にいたるまでの休憩地点である。
そうして目標までの道筋を細分化して適度に休むことで、休憩地点まで頑張る、そのまた休憩地点まで頑張るという具合に一つ一つ目標を超えていくことができるわけだ。
こうすることで、「また目標を超えた」という事実があなたの自己肯定感を育むのである。
これは何歳からでも行えて、何歳からでも有効である。
遅すぎるなんてことは一つもないのだ。
あなたがこれまで「挫折ばかりの人生であった」と嘆いている場合は、「目標を相対的に決めること」「休憩すること」をよくよく考えてみてほしい。
■おわりに
私の超越術では、「施術」を行なったり、もちろん「方法自体」をお教えもしている。
しかしそれはあくまでも「方法」である。
その方法をどのように使って目標を達成していくかは、あなたの使い方次第なのだ。
だからこそ、しっかりと自分自身を知ることが必要になるのだ。
『ああ、これは挫折しそうだな』
と感じたら遠慮なく目標を下げたり、または上げてみたり休んだりしてみてほしい。
目標は誰のためでもない「あなたのためのもの」であるのだ。